4人の専門家による授業風景

この授業はカウンセリングとは何か、を初歩から実践レベルまで学ぶ。4人の教員(ハフシ・メッド教授、前田泰宏教授、千原美重子教授、友廣信逸助教授)が、それぞれの専門分野からカウンセリングについて講義する。実習が数多く組み込まれているのも特色だ。それぞれの教員の授業は3回で完結する。学生たちは4人の専門家の最先端の講義、実習を経験する。中身の濃い授業なのだ。
仲間の力を合わせて問題解決
友廣先生は、30年以上にわたって家庭裁判所の調査官、臨床心理士として活躍してきた。いわば、カウンセリング技術を駆使して人の心に迫り、問題を解決するプロだ。
「この授業では、主としてロールプレイの実習を行います。適宜イメージ描画法やグループワークを用いて実習を行います」
授業は少数精鋭。学生たちは、毎回異なるロールプレイ実習を体験する。3回目のこの日は「ミップ&ウオー」という体験実習が行われた。6人の学生が、「ある人がA町からB町、C町を通ってD町までドライブするのに何ウオーかかったか?」という課題に取り組む。「ウオー」は未知の単位だ。学生には、解明の手がかりとなる情報の断片記されたカードが配られる。それを手がかりに、各自が情報交換をしながら答えを導き出すのだ。
「このゲームは、問題解決するときに、自分のかかわり方、人のかかわり方がどうだったかを気付いてもらうのが目的です。他人の話し方の特徴や癖を互いが鏡になって知ることで、自分や他者の関係が明らかになっていきます」
ゲームの最中、友廣先生は一人ひとりの表情や動作を細かく観察している。柔軟な表情だが、まなざしは鋭い。
「ふりかえり」で気付くもの
ゲームのあと必ず「ふりかえり」が行われる。学生たちはゲームに夢中になっていたが、問題解決の中で自分や他者の果した役割に気付いた。学生たちは、まだカウンセリングの初歩を経験したに過ぎない。しかし、自分や他者の心の動きの不思議、人間関係の精妙さに気付いて軽い感動を覚えたようだ。
「カウンセリングに大切なことは、“聴く力”です。そして、同時に面接者の人の人格も大切です。実習を通して学ぶ中で、自己覚知を深めていきたいですね。ゲーム的な楽しさの中で、人の心の奥深さを知ってもらえたらと思っています」
(「面白授業」2007年大学案内p37より抜粋)
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