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社会学部 社会調査学科 新しい教育支援プログラム始動!

2012年度社会調査学科入学生全員に携帯端末を無償貸与

学科名を刻印した携帯端末を無償貸与

本学科では、2012年度から新しい教育支援プログラムを始動します。このプログラムでは、学外で得られる社会調査の情報(Webアンケートの回答、インタビューの記録、動画像撮影)、学内で得られる教務情報や学生への連絡等、すべてのフィールド(学内・学外)を、学生がもつ携帯端末に集約し、教育を支援します。

実施目的は、新しい携帯デバイスを柔軟に使える能力(新しいメディアリテラシ教育)を身に付け、社会調査に必要な情報収集能力・プレゼンテーション能力を習得できる人材を育成することです。

この教育支援プログラムを実施する上で、必要不可欠となるのが携帯端末ですが、学外調査での利用を想定し、インターネット接続機能、携帯性、カメラ機能、音声録音機能などの機能を有する携帯端末に、学科名を刻印したものを学生に無償貸与します。

現在、平成24年度からのスタートに向けて、新しい教育支援プログラムを始動するための準備を進めております。以下に、事例を挙げて紹介します。

1 携帯端末を活用した社会体験実習・社会調査実習

学外活動における携帯端末利用

本学科のフィールド活動において、実際に携帯端末を学生にもたせて、機器の導入テストも実施しています。例えば、右図に示すように、2011年11月8日に芹澤准教授と吉村准教授が壺阪寺を訪問した際に、同伴した学生に導入予定機材をテストしてもらったところ、「ズームの使い方がわからなかった」、「扱いが難しい」という感想と並び、「カメラ・ムービー・ボイスレコーダー・メモなどがあり、とても便利」「写真の画質が良く、録音もできるのでよかった」という意見が挙げられました。両准教授らは「機材への習熟が進めば、実際の学外活動を効率化できる」と評価しています。

このように、新しい携帯デバイスに対応できる人材の育成が重要であることがわかるとともに、フィールド活動を実施する際に必要な端末であることがわかりました。さらに、今後は、学外で学生が収集した情報を大学内で集約できるフレームワークを構築し、情報共有できる仕組みの確立を目指します。

2 教育改善(FD)での利用

大学教育において、学生の理解度を確認し、適切な教育を行うことは非常に重要です。一般的には、講師が講義内容を説明し、学生はノートを取ります。また、教員は、定期的にレポート課題を出題し、学生の理解度を確認します。しかしながら、授業中に、出席している学生の理解度を確認することは重要であると考えております。理解度が低い場合には、補足説明をその場でできるからです。

これを実現するために、正司准教授は、携帯端末を利用して、授業中に小テストを実施し、その結果をすぐに集計でき、教室内で表示できるシステムを開発しました。下図(左)は、実際に携帯端末を利用して、学生が小テストを実施している様子であり、下図(右)は、学生が操作している端末画面です。

学生が授業中に操作している様子(左)/携帯端末画面(右)

上図(左)のようにして、学生が確認問題を回答すると、下図(左)に示すように、授業中に、学生全員の回答結果が集計されてグラフで表示されます。下図(右)は、回答結果を集計したグラフです。今回の確認問題は、選択肢問題を提示しましたので、学生が回答した番号1から4を集計したものがグラフで表示されています。

学生の回答結果を集計してグラフ表示(左)/集計結果(右)

実施した授業は、国家資格である「基本情報技術者試験」の内容に沿った授業内容であり、実際の試験問題は多肢選択(4択)問題です。このようなシステムを利用することで、試験対策も兼ねた授業が実現できます。学生の反応を聞いてみると、「このようなシステムを他の授業でも取り入れて欲しい」「わかりやすかった」等、肯定的な意見が多く得られました。

本学科の教育内容を充実させるためのツールとして、このようなシステムが有用であることがわかりましたので、積極的にこのような授業支援システムを開発し、導入していきます。

3 携帯端末専用アプリケーションの開発

社会調査で得られた情報やデータを分かりやすく提示、プレゼンテーションする技術も必要不可欠です。そのため、本学科では、携帯端末専用のアプリケーションを開発する技術も教育します。近年では、スマートフォンを含む携帯端末の普及が急増しており、社会的には、このような携帯端末に対するメディアリテラシ教育が必要となってきております。また、急増する携帯端末のアプリケーションを開発する技術者の養成も必要となってきております。

本学科の正司研究室では、社会的な要望に対応するために、専用アプリケーションの開発も実施します。その一例として、2011年3月11日に起こった大震災以降、電力不足が深刻な問題になっております。企業でも、家庭でも、節電が呼び掛けられております。普段、何気に使用している電力量を簡単に可視化することで、節電対策になるのではないかと考え、消費電力を可視化する専用アプリケーションを開発しました。

近年では、消費電力が表示される電源タップやインターネット経由で消費電力をみることができるものが開発されております。前者は、瞬間の消費電力を見ることができますが、毎月の消費電力量などの統計データを見ることができません。後者は、統計データをインターネット経由で見ることができますが瞬時に見ることができません。

開発したアプリケーションは、その両方の利点を兼ね備え、電源タップを携帯端末で撮影すると、統計データの表示や消費電力量を分かりやすく利用者に提示できるシステムです。開発したシステムは、AR(拡張現実感)技術を用いています。ARとは、実写映像にCGを重畳させることにより、実世界を拡張するための技術です。この技術と消費電力を計測できる電源タップを組み合わせることで、手軽に、その場の電源タップの消費電力量を携帯端末上から見ることができます。

開発したアプリケーションでは、消費電力量を2種類の形式で表示させることができます。1つは、下図に示すように、1日に使用された消費電力量をグラフ化したものです。もう1つは、消費電力量から二酸化炭素排出量に換算し、それが杉の木の何本に相当するのかを計算し、下図に示すように杉の木をイメージしたCGで消費電力量を表示しています。

  • AR技術を用いた消費電力量のグラフ化
  • AR技術を用いた消費電力量のCG(杉の木)表現

このようなアプリケーションを独自で開発することで、あらゆるデータを分かりやすく、瞬時に提示できる情報の可視化技術を養成する教育支援プログラムも実施していきます。

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